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[カシログ]ハロウィンとハレとケ

2016.10.24 教室ブログ

こんにちは。今日は早い時間に更新しています。

さて、先週告知した通り、月曜日は二回にわたってハロウィンのお話と絡めて中1冬期講習の紹介をしていきたいと思います。

先週は、ケルト人の宗教行事から出発したハロウィンがアメリカで民間行事と化し、日本でも2000年代に入ってからその商業的な価値が注目されて戦略的に普及していった――というようなことを書きました。
そして、「ハロウィンがここまで全国的に受け入れられ、現在では年間を通してみても有数の大きなイベントの1つにまでなった背景には、商業的な理由以外に日本古来の風習と現代社会の構造があると考えています」と結んでいます。では、ハロウィンがここまで受け入れられることとなった日本古来の風習とは、また、現代社会の構造とは何なのか。それについて触れていきたいと思います。

突然ですが、現在もおめでたい日に着る服を「晴れ着」と言います。めでたい姿を「晴れ姿」、そんな姿が拝める舞台を「晴れ舞台」と言います。確かに「雨姿」、「曇り姿」と言うよりはめでたい感じが伝わってきますが、そもそもなんで「晴れ」なのか。ここが1つ目のポイントになります。この「晴れ」は敢えて区別するなら「ハレ」と書くべきもので、古く日本においては節目のことを表していました。天気の「晴れ」も同源だと考えられ、すがすがしさ、爽やかさ、嬉しさ、めでたさといった様々なポジティブな要素が含まれています。年中雨がちな日本だからこそ、「めでたさ」と快晴が結びついたのは想像に難くありません。

この「ハレ」と対置されるのが「ケ」という概念です。ハレが節目を表すのだとしたら、ケは節目と節目の間、すなわち日常を表します。私自身も聞いたことはありませんが、古くは普段着のことを「褻着(けぎ)」と呼んだそうです。ケは言葉の響きとして「気(き/け)」に繋がり、退屈な日常を歩むための動力という意味合いもイメージできます。そうした言葉の響きに注目して、「ケが枯れる=ケガレ」、日常に支障をきたす不幸を「ケガレ」と呼んだのでは、という考え方もあります。

さて、ここまで古来日本では非日常をハレと表し、日常をケと表してきたことを紹介してきました。ハレの日には大いに着飾り、騒ぎ、楽しみ、また始まるケの日々に備えたと言います。逆に、退屈なケの日々も、ハレの日があるから頑張れる。そうした宗教観に似た風習が日本に存在していたわけです。

このハレとケの概念が、現在の日本では曖昧になっています。ここからが2つ目のポイントです。すなわち、現代社会の構造の話です。もともと、このハレとケの概念は、日本の近代化を論ずるうえで、民俗学者の柳田國男によって提唱されたものでした。まさに、このハレとケがどんどん曖昧になっていくことを指摘したものです。

近代日本でそういう指摘が出るくらいですから、現代日本においても、当然ハレとケは曖昧なものになっています。例えば食事。結婚式の式場で出される豪勢なフランス料理のフルコースも、その気になれば街のフランス料理屋で食べられます。葬式の日に食べる鮨にも同じことが言えます。オシャレも旅行もかつてに比べれば特別なものではなくなってきつつあります。

そこで、ハロウィンなのだと思います。ハロウィンで若者がする仮装は、当然おしゃれとは違います。普段からああした格好で街を歩けば基本的には悪い意味で目立つでしょう。渋谷で大々的に行われるフェスティバルは街の一角を占拠するほどのものですから、それがいかに非日常かは、論を待ちません。普段はスクランブル交差点を行き交う50万人の1人にすぎないものが、その日だけは街を占拠する「ハロウィン」という、あるひとつの概念と一体化できるわけです。ここに、ハレとケが曖昧になった現代日本で、(今回の例では若者ということになりますが)多くの人が「より特別な日=ハレ」を求めているという心理が垣間見えます。オシャレも食事も「日常=ケ」になってしまった現代社会で、日常とは明確に区別された瞬間を求めているのです。それは、小さいところで言えば柏祭りの熱狂や大学の卒業式の日や成人式の日に学生がこぞって振袖・和服を着る所にも見て取れます。

私個人はお祭り事がそんなに好きではないのですが、現在も日本中で時期を問わず様々なところで「祭り」が開催されているのを見ると、日本人はお祭り好きだなあと感じます。こうした「祭り好き」は、ともするとご先祖さまからDNAレベルで受け継いでいるのかもしれません。

さて、今回は二週にわたってハロウィンと「ハレとケ」をクロスさせて語ってみました。ハロウィンを、西洋から入ってきて民間行事化、商業化した「イベント」としてのみ捉えるのは簡単です。ちょっと調べればハロウィンの由来くらいなら小学生でもすぐに見つかります。しかし、そこに日本古来の風習と現代社会の構造を反映させて述べようとなれば、それはネットのどこを探しても見つからないでしょう。なぜなら知識と知識を結びつける営みは個人にしか委ねられないものだからです。様々な知識の何と何を組み合わせてどんな意見を言うかは人それぞれです。人の数だけ考え方があると思います。

だからこそ、クセジュの冬期講習は様々な世界に触れることを目的としています。ある特定の価値観だけではなく、多種多様な価値観に触れることで、一見何の関係もなさそうな「ハロウィン」と「日本古来の伝統」と「現代社会の構造」が結びつくわけです。この冬は、こうした個人的な意見を生徒が自分で言いたくなるような、魅力的な授業を展開していきたいと思います。

さて、柏教室のハロウィン装飾も先週よりにぎやかになってきました。ちょっとした「ハレ」の気配を感じに、教室を覗いてみてはいかがでしょうか。

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